みほしブログ

趣味は生活と読書。

2016-01-01から1年間の記事一覧

#2016年の本ベスト約10冊 を選んでみた

昨年もやってみたこの企画。 www.mihoshiblog.com 今年も2016年に出版された本のなかで面白かったものをまとめました!どーーーーーーーーーーーーーーん。 #2016年の本ベスト約10冊手前味噌なものもありますが、今年出版されて今年読んだ本のなかから選んで…

「性」から自由になれる日は来るのか――古谷田奈月『リリース』書評

恩師である弁護士の教授は、いわゆる鬼畜系AVの撮影によって被害を受けたAV女優の法的支援をしていた。彼女の授業で私は初めて鬼畜系AVというものを知った。水の張った透明なバスタブに何度も沈められ苦しさに顔をゆがめる女。列をなす何十人もの男にかわる…

「普通」とたたかうコンビニマン――村田沙耶香『コンビニ人間』書評

10人産んだら1人殺せる社会を舞台にした『殺人出産』。人工授精技術が発達し生殖と家族が分離され、夫婦間のセックスが近親相姦となる社会を描いた『消滅世界』。 殺人出産 (講談社文庫) 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/08/11 メデ…

ガルーラ捕まえにオーストラリアでポケモンGOやってきた。

夏休みに娘とオーストラリアへ旅行に行きました。 オーストラリアを旅先に選んだのは私が南半球へ行ったことがなかったので純粋に行ってみたいとか、海外のなかでもテロの危険性が低いと予想されている国だとか、英語が通じるので母娘ふたり旅でもわりと安心…

18歳選挙スタート!17歳で投票できる人も!?

公職選挙法が改正され、今まで満20歳以上の人に認められていた選挙権が、満18歳以上の人へと引き下げられました。 選挙権要件の拡大が行われるのは日本国憲法制定後初めて。 改正公職選挙法は2016年6月19日に施行されました。つまり、今週末の7月10日に…

いい人生のための価値判断と行動指針

私もまだまだいい人生を探している最中だけど、人生どん底から這い上がれる自信もついて、やりたいこともはっきりして自分としてはいい人生を送っていると思う。よかったよかった。— 三星 円 (@mihoshi_m) July 1, 2016 確かに今現在わりといい人生を送って…

過去の事実は変えられないけど、より深く理解することはできる

あんまり過去のことは振り返らなかった。 アルバムの写真もそんなに眺めたことはない。 でも今回ちきりんさんにインタビューされるにあたって、自分の人生の略歴を書いてみた。「昔の写真を何枚か用意してください」とお願いされたのでアルバムもめくった。…

ちきりんさんからインタビュー、発信することの大切さ

Chikirinの日記でおなじみの社会派ブロガーちきりんさんからキャリアについてのインタビューを受けました。 インタビューのきっかけとなったのは私が書いたこちらのエントリ。 www.mihoshiblog.com もともとちきりんさんのブログや著書のファンで、よくチェ…

語り騙られる控えめな「戦争」小説—『冥途あり』長野まゆみ

少年ふたりと犬一匹が夜の学校に忍び込み幻想的な体験をする『少年アリス 』で1988年に文藝賞を受賞し、デビューして27年。本人いわく〈地図でいうと別枠になっている島嶼部のような〉*1ところで執筆活動を続け、長らく文学賞と無縁だった長野まゆみが『冥途…

完全な反復は存在しない―『夜、僕らは輪になって歩く』ダニエル・アラルコン著、藤井光訳

「演じる」という行為は舞台の上に立つ俳優だけが行うものではない。ひとたび人と関わりを持てばそこに何らかの演技が入り込む。母と息子、兄と弟、師匠と弟子、それに恋人同士。それらの役柄にふさわしい行為を繰り返すことにより人間の関係性は保たれると…

セブンイレブンにレジが2台ある理由

このあいだの夜、冷蔵庫の飲み物をすべて切らして、珍しく夜中にすぐ近くのセブンイレブンへ出かけた。深夜0時を過ぎているというのに、店内はなんとなくざわざわしている。なんだろう?とのぞくと、レジのカウンターのなかにスーツ姿の男性がふたり、難し…

繰り返されるほどぼやけていく「小学生」小説—『学校の近くの家』青木淳悟

小学生ってとても不自由だ。小学校は基本的に住む場所から行く学校が勝手に決められてしまい選択肢はないし、友達も大半はその学校のなかで選ばざるを得ないし、家族はそれ以上に選ぶ余地がない。カネもなければアシもせいぜい自転車くらい。それなのに高学…

中学受験を始める際におすすめの親への参考書4冊

娘が中学受験塾に通い始めて早3か月が経ちました。 そもそも中学受験するの?しないの?するとしたらどこの塾に通う?おけいこも続ける?私も忙しいし勉強を見てあげられるのかしら? 不安だらけでしたが、娘はバレエを続けつつ、大手中学受験塾に通い、そこ…

山田詠美『4U』—恋愛のアティテュード

〈男が長いことつかっていたバスタブの残り湯は、はたして、スープか。〉 山田詠美『4U』の書き出しの一節だ。初めてこの小説を読んだとき、まだルーズソックスを履いたおぼこい女子高生で、せいぜいお父さんの残り湯くらいしか目にしたことがなかった私は…

今年こそ読書記録をつけると決意して、

いちおうブログの紹介文に「趣味は生活と読書」と謳っているだけあって、私はわりかしたくさんの本を読むのである。それで、本をたくさん読むのはいいのだけど、毎年挫折していることがある。 それは読書記録をつけること。 毎年「今年こそは読んだ本の記録…