「ママっぽくない」が褒め言葉としてまかり通る少子化大国ジャパン
離婚歴あり、子持ち、シングルマザーという肩書は、ひとのゴシップ心を引き付けるのに十分なスペックであるということを身をもって学んだので、あまり付き合いの深くないところではそういった個人情報を極力出さないように注意している。
とはいえ、嘘をついてまで隠すことはあんまりしていないので、話の流れから仕事で薄く付き合いのある人や美容院なんぞで、子どもがいると話すこともある。
そうすると皆一様に「お母さんに見えませんね!」「生活感がない!」となにかマニュアルでもあるかのように返してくるのである。
ママっぽくない・生活感がない、って褒め言葉として世の中では作用しているらしい。でもそれってなんかおかしくない?おそらく「ママに見えないほど若々しい、生活感がないほど小ぎれいにしている」という意味で言ってくれているのだろうけれど、ママっぽくなかろうが生活が見えなかろうが、私は子の母なのだしブロッコリーの茎をどうするかで悩むような生活を送っているわけで。
むしろ「ママっぽい・生活感がある=若々しくないし疲れた感じ」という前提の方が失礼じゃないか!?でも一方で「お母さんらしい=優しさや慈愛で溢れているかんじ」という褒め言葉になってもなんだか母性性を押し付けられているようでうっとおしい。
ママったってひとりの女、いろんな人がいて当然なんだしてめえの母ちゃんの面と比べてママっぽくない/ママっぽいって押し付けんなよ!
と心のなかで啖呵を切りながらも「え……そうですか~?」と言ってくれた人にあいまいに微笑みかけるわたしは立派な社会人。ママの定義が厳しいことも少子化の一因じゃないかと、定義から外れたシングルマザーである私はふと思ったのです。まあわたしが「ママっぽくない」って言われたのは若々しいとか小ぎれいにしているとかそういうことじゃなくて、単にちゃらちゃらしているからだけかもしれませんがね!!
とらわれない生き方 母として 「いいお母さん」プレッシャーのかわし方
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『テルマエロマエ』の作者である漫画家ヤマザキマリさんもかなり定義から外れた母。励みになります!!
それではごきげんよう!